Epoch-making
投稿日:2024-04-08
2020年にエブリチャンス合同会社をスタートして以来、様々なアーティストの方々あるいはアート業界関係者の方々とお付き合いする機会が増えて、新鮮な刺激を受けながらいろいろ経験を積ませて頂きましたが、深い部分を知れば知るほど、当初の志は間違っていなかったと確信を持てるようになりました。
平成から令和の時代、実は我々は、戦後80年間、高度成長とともに、経済を中心とした豊かさ追及が唯一の幸せの方程式かのごとく、合理主義的人間像が当たり前のあるべき価値観として育ってきたわけです。
ところが昨今、その安穏とした時代に歪みが起きてきていることは誰しも肌で感じるはずです。
歴史で習った、「天災地変、疫病、有事」という言葉は、まさに今でいう「東日本大震災、コロナ、ロシア・ウクライナあるいはイスラエル・ガザ戦争」に該当するのではないでしょうか?美術の歴史500年を振り返っても実は同じ足跡を辿ってきているわけですが、できれば今がその節目に当たらないことを祈るばかりです。
杞憂であったとしても、このモヤモヤな雰囲気を経験してしまうと、人間は少なからず何らかの焦燥感を抱くようになり、本来生きている意味を自発的・精神防衛的に問い始めます。
結果、派生効果として、「お金中心の実欲とは別の次元の何か」を求めたくなる自浄本能が生まれます。
その典型は、宗教であり、ボランティアですが、私は、そこには、文化的領域全般も対象になり得ると考えており、本来の人間らしい配分として、お金と時間とマインドのポートフォリオを大幅に軌道修正すべきであると考えます。
例えば、アート。
心身そのものを包んでくれる感覚になれる居場所(ラストリゾート)として大変有用な存在です。
この状況は、無風・安穏として変化のない時代ではなく、昨今のような、ドラスティックな外的環境変化がトリガーに急に親密度が高まり、「人間の生き方とアート」の結び付きが益々不可欠な関係性をもつまでに至る、そういった影響力をアートは潜在的に秘めています。
そしてその局面では、文化的領域は、いわゆる一部の富裕層の趣味や専門家のビジネス対象ではなく、地球人全員に共通する糧に変化しているわけです。